枝豆
「茹でたての枝豆の色が綺麗だった」とか、そういう幸せで生きていきたい。
久しぶりに友人と食事をした。
仕事がしんどい、というので話を聞いていたら何でも頼まれることを引き受けているみたいだった。
その子がいいように使われている気がして、「出来ないことはきちんと断らないといけないよ」
「自分の時間が会社には買い取ってもらえてないことを考えないといけないよ」
と色々言ってしまったけど、
「自分が成長できるからいい」
と彼女は言った。
「自分が成長できることと、他人の仕事を押しつけられて担当している仕事がままならないのは違うと思うよ」
そう思ったけれど、それ以上は何も言わなかった。
何十年付き合ってきた友人だけど、こういう考えの違いがあるのか。
相手に理解してもらえないことを少し悲しいと思った。
帰りに地元の居酒屋に寄った。
私はもう日本酒を飲んでベロンベロンに酔っていた。
「ほんと私は友達が少ないなあ」
と漏らしたら、
「私が仲良しなだけで十分でしょ」
と言われた。
うん、確かに十分だ。
結婚とか仕事とか仲の良い友達が理解出来ないとか色々あるけれど、
「茹でたての枝豆の色が綺麗だった」とか、そういう幸せで明日を生きていきたい。
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