価値観の違い ⁑02
最近転職サイトのCM、広告をよくみる。
周りを見ていても「転職します!」と宣言している人が多くいて、そういう流れの時期なのかなと思う。
上司との面談で「仕事にやりがいを感じない、嬉しさを感じない」と打ち明けた。
「仕事をして、ありがとうって言われた時は?」
「感じません」
なんだか、私は「ありがとう」と言われても、
「ああ、そうですか。それは大変良かったです」
となってしまう。
上司や友達は嬉しいらしい。
「じゃあ、道で困ってるおばあちゃんを助けたて、お礼を言われたら?」
「…嬉しいと思います」
「なぜ?そこに違いは?」
「赤の他人だから。自分の善意を好ましく思うから」
「ナルシストだなあ」
なんだかこんな部下を持ってしまった上司は大変だなぁ。
と他人事のように思ってしまった。
「でもね、やりがいとか喜びはそれを見つけるために仕事をするんじゃないのよ。10年過ぎた頃に、ようやく分かってくるものなのよ」
目からウロコが落ちた。
なるほど、転職サイトが「やりがい」とか「自分の本当にしたいこと」とかを掲げているけれど、そんなものは後からついてくるものなのか。
(話は逸れるが、以前転職エージェントを利用した際に「給与は低くてもいいからこういった仕事がしたい」と伝えたことがあった。エージェントに驚かれて、「今時そういう人珍しいですよ」なんて言われたから、やっぱりあのCMは人間の願望を映していたのかもしれない。きっとエージェントの前に座ると、途端に現実的に客観的に自分を見つめて、給与が、残業代が、定時退社が、大手が、なんて言いだすんだろう。その点、私は何も持ってない)
「後からついてくるんですね。分かりました。けれど、私にはやりがいも喜びもない仕事を10年続けられる気はしません」
と手のかかるだけで全く可愛くない部下のセリフをやっぱり吐いた。
「とりあえず目の前のことから頑張りましょう。定点観測します」
とりあえず一歩目として、「嬉しかったノート」を作ろうと思う。
毎日嬉しいことはあるけれど、後になって思い出せないだけかもしれない。
そうだと嬉しい。
なんだか鬱病の人みたいだ。
上司の疲れた顔が目蓋に焼き付いてる。
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